After Effects CS5
After Effects CS5 scriptingに関する変更点
文字単位での3Dテキストレイヤーに対応するためにAVLayer objectのautoOrientメソッドにAutoOrientType.CHARACTERS_TOWARD_CAMERA:列挙(enum)値を追加。それぞれの文字を自動的にカメラの方向を向かせるために使用します。
CompItem objectのmotionBlurAdaptiveSampleLimit属性とmotionBlurSamplesPerFrame属性を追加。モーションブラーのサンプル値を指定します。
Item objectのlabel属性とLayer object のlabel属性(訳注:ドキュメントにはなし)を追加。設定可能な値は「0(None)」,「1〜16(プリセットカラーを選択)」。環境設定の「ラベルカラー...」の中にある16色からラベルを1つ設定できますが、任意の色をプログラム的に作成して指定することはできません。
TextDocument objectに tracking属性を追加。テキストのトラッキング値(文字の間隔)を指定できます。
CompItem objectの layer()メソッドの引数が文字数制限のないレイヤー名で動作するようになりました。
FootageItem objectのreplace()メソッドがメインオプション以外の解釈を保持するようになりました。 (例: カラーマネージメント, Cineon設定, RED設定) - 訳注:アイテムの「フッテージを変換...」->「メイン...」で表示される「メインオプション」以外の項目を保持するということです。
LayerCollection objectのadd()とaddLight(), addCamera()メソッドが環境設定の「レイヤーをコンポジションの開始時間に作成」の設定に従うようになりました。 - 訳注: 「環境設定」->「一般設定」のチェック項目。
System objectのosName属性はWindows 7に対応しません(空白を返します)。$(Dollar) objectのosの使用に移行してください。
これまでの fileGetDialog, filePutDialog, folderGetDialog関数は削除されました。代わりにFile.openDialog, File.saveDialog, Folder.selectDialog を使用してください。後者は古いバージョンのAfter Effectsでも動作します。
(Macのみ)[Esc]キーを押すことでスクリプトを停止させることができるようになりました。([Cmd]+[.]キーに加えて)
AVItem objectのpixelAspect属性はより正確なピクセルアスペクトの値を返すようになりました。
ScriptUIの変更点
After Effects CS5のもっとも大きな変更点はユーザーインターフェース (ScriptUI)で異なるスキンを使用していることです。その外見はWindowsとMacともに他のAfter Effectsのインターフェースと調和しています。
しかしながら、もしあなたがresource stringを使わずにインターフェースを定義した場合(例: コントロールをハードコードの座標で追加するなど)、コントロールサイズのわずかな違いによってチェックボックスやラジオボタンのテキストラベルが切り取られるかもしれません。この問題はコントロールの高さに15pxを指定するといった、狭い空間でのコントロールでより顕著になりことがあります。
(原文に参考画像あり。http://blogs.adobe.com/toddkopriva/ScriptUI_clip.png 文字の下部がCS5では切り取られている)
ひとつの回避策はバウンド(幅または高さ)を増やすことです(例:高さを20pxにする)。もうひとつの回避策はresource stringをレイアウトの定義に使用することです。後者は、コントロールのサイズを柔軟に変更したり、テキストやレイアウトを調整をより容易に行なうことができますが、After Effects CS3以上が必要になります。変換にはわずかに時間を要します。もしあなたのスクリプトをAfter Effects 7.0以前のバージョンに対応させる場合には、コントロールのバウンドを拡げることが必要になります。
訳注: 「resource string」はAdobeのJava Script環境に統合されており、After Effects特有ではありません。resource string使用に関してはAdobe Java Scritpt Tools Guideを参照してください。
その他のScriptUIの変更点
"flashplayer"オブジェクトの追加によりSWFファイルをパネル内に表示できます。
Windowオブジェクトの size, visible, bounds, location属性はドッキング表示の ScriptUI panelのときにread-onlyになります。
Windowオブジェクトのopacity属性は、ドッキング表示の ScriptUI panelのときは削除されます。
multiselect listboxのselection属性に出現する順序が、「上下順」から「選択した順番」に変更されました。
その他スクリプティングに関する注意点
ExtendScript Toolkit CS5から起動しターゲットがExtendScript Toolkit CS5のスクリプトは、After Effects CS5で使用されるScriptUIと同じインターフェーススキンを使用しません。
いくつかのキーボードショートカットによるメニューコマンドまたは一般的なパネル操作(例えばパネルサイズの最大化や復元)は、 ScriptUI panelやコントロールがフォーカスされているときは機能しません。
(Mac OS X 10.6)いくつかの設定で、Apple Scriptを起動するためにosascriptを使用したスクリプトが、正しく動作しなかったりハングしたりします。現時点でもっとも簡単な回避策はコマンドを以下のように変更することです:
osascript ...
↓
arch -i386 osascript ...
詳細はこの(Adobeの)記事(http://kb2.adobe.com/cps/516/cpsid_51615.html)を参考にしてください。
(Mac OS) prompt関数のtitle引数は表示されません。