After Effects CC 2017 (14.2)

以下の記事からの引用・抄訳となります。

https://blogs.adobe.com/creativecloud/after-effects-cc-april-2017-in-depth-scripting-improvements

最近使用したスクリプトメニューとショートカット

ファイル->スクリプトメニューに直近で使用した10のスクリプトを表示する「最近使用したスクリプト」が追加されました。

直前に使用したスクリプトを再度実行するためのショートカットはCommand+Option+Shift+D (macOS)または Control+Alt+Shift+D (Windows)です。

テキストレディング(行間)へのスクリプトアクセス

スクリプトから、テキストレイヤーの行間(leading: レディング)プロパティの読み込み書き込みが可能になりました。Text leadingはTextDocument objectのアトリビュートです。

記述

textDocument.leading

概要

テキストレイヤーの行間。

注意: テキストレイヤーが各行でそれぞれ異なる行間の設定がされている場合、このアトリビュートは最初の行の値を返します。またそのようなテキストでこのアトリビュートを変更すると、すべての行間の設定はリセットされ、指定された値で上書きされます。

タイプ

Floating-point(浮動小数点数値) - 読み込み/書き込み

サンプル

テキストレイヤーを作成して行間を100に設定する。原文では変数名に間違いがありましたので、修正しています。

var comp = app.project.activeItem;

var myTextLayer = comp.layers.addText("Spring\nSummer\nAutumn\nWinter");

var myTextSource = myTextLayer.sourceText;

var myTextDocument = myTextSource.value;

myTextDocument.leading = 100;

myTextSource.setValue(myTextDocument);

チームプロジェクト(ベータ)へのスクリプティングアクセス

スクリプトからチームプロジェクトを作成する、開く、閉じる、共有する、同期するなどのオペレーションが可能になりました。チームプロジェクトのスクリプティングはProject objectのメソッドとして呼び出すことができます。

記述

app.project.newTeamProject(teamProjectName, <description>)

概要

新規にチームプロジェクトを作成します。チームプロジェクトの作成に成功するとtrueと返し、それ以外ではfalseを返します。

引数

teamProjectName

<description>

チームプロジェクト名称の文字列。必須。

チームプロジェクトの概要説明の文字列。オプション。

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.openTeamProject(teamProjectName)

概要

チームプロジェクトを開きます。チームプロジェクトを開くことができたらtrueと返し、それ以外ではfalseを返します。

引数

teamProjectName

チームプロジェクト名称の文字列。必須。

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.shareTeamProject(comment)

概要

現在開いているチームプロジェクトを共有します。チームプロジェクトの共有が成功したらtrueと返し、それ以外ではfalseを返します。

引数

comment

コメントの文字列。オプション。

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.syncTeamProject()

概要

現在開いているチームプロジェクトを同期します。チームプロジェクトの同期が成功したらtrueと返し、それ以外ではfalseを返します。

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.syncTeamProject()

概要

現在開いているチームプロジェクトを閉じます。チームプロジェクトを閉じるこコマンドが完了するとtrueと返し、それ以外ではfalseを返します。

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.convertTeamProjectToProject(project_file)

概要

チームプロジェクトをローカルディスクの通常のプロジェクトに変換します。変換が無事に完了するとtrueを返し、それ以外ではfalseを返します。

引数

project_file

ローカルのAfter EffectsプロジェクトのFile Object。ファイル拡張子は.aepまたは.aet(.aepxはサポートされません)。必須。

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.listTeamProjects()

概要

現在のユーザーで利用可能なチームプロジェクトの名称の文字列を配列で返します。アーカイブされたチームプロジェクトは含まれません。

引数

なし

戻り値

Array(配列)

記述

app.project.isTeamProjectOpen(teamProjectName)

概要

引数で指定したチームプロジェクトが現在開かれている場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。

引数

teamProjectName

チームプロジェクト名の文字列。必須

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.isAnyTeamProjectOpen()

概要

いずれかのチームプロジェクトが開かれている場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.isTeamProjectEnabled()

概要

After Effectsでチームプロジェクトが有効になっているか確認します。有効になっている場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。(ほとんどの場合はtrueを返します)

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.isLoggedInToTeamProject()

概要

現在、クライアント(After Effects)がチームプロジェクトサーバーにログインしている場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.isSyncCommandEnabled()

概要

チームプロジェクトの同期コマンドが有効になっている場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.isResolveCommandEnabled()

概要

競合の解決コマンドが有効になっている場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。

引数

なし

戻り値

Boolean(論理値)

記述

app.project.resolveConflict(ResolveType)

概要

開かれているチームプロジェクトやチームプロジェクトサーバー上のバージョンの競合を指定の方法を用いて解決します。指定した方法で解決できた場合はtrueを返します。それ以外ではfalseを返します。

引数

ResolveType

必須。以下のenum値で解決方法のタイプを指定します:

ResolveType.ACCEPT_THEIRS

共有バージョンを選びます。共有バージョンであなたのバージョンを上書きします。

ResolveType.ACCEPT_YOURS

あなたのバージョンを保持します。共有バージョンは選ばれません。

ResolveType.ACCEPT_THEIRS_AND_COPY

あなたのバージョンをコピーして名称を変更し、共有バージョンを選択します。共有バージョンによって、あなたのオリジナルバージョンを置き換えます。

戻り値

Boolean(論理値)

スクリプティングに関するバグ修正など

    • ScriptUIのドロップダウンメニューは、Windowsの高解像度ディスプレイ(HiDPI)で切り取られることはなくなりました。

    • ScriptUIの埋め込みパネルのボタン、スライダ、三角開閉ボタン( "twirly arrow")、スクロールバー、プログレスバー、ラジオボタン、チェックボックスの外観は、After Effectsネイティブコントロールの外観に合わせて変更されました。

  • compPointToSource() methodを3Dテキストレイヤーで使用すると、After Effectsがクラッシュする問題は解決されました。

  • ファストFast Box BlurのmatchNameは、「ADBE Box Blur2」です。以前のmatchName "ADBE Box Blur"は引き続き動作します:エフェクトを追加するために使用すると、"ADBE Box Blur"はFast Box Blurエフェクトを適用しますが古い "Box Blur"です。 Iterationsパラメータは新しいデフォルトの3に設定されます。